最近、家づくりを検討されているお客様から、このようなご相談をいただくことが増えました。
「これからはダブル断熱じゃないと、法律違反になるんですか?」
「断熱性能が低い家は、将来売れなくなると聞いて不安です」
確かに、2025年の省エネ基準適合義務化をはじめ、日本の住宅の断熱基準は大きく変わろうとしています。
YoutubeやSNSでも「ダブル断熱こそ最強」といった情報が多く流れています。
しかし、結論から申し上げますと、「今の法律ですぐにダブル断熱が義務になるわけではありません」。
そして、工法選びと同じくらい、あるいはそれ以上に大切なのが「誰が施工するか」です。
この記事では、建築のプロであるリアワークスが、話題の「ダブル断熱」の基礎知識から、法改正との関係、そして私たちが考える「本当に暖かい家の条件」について、分かりやすく解説します。
そもそも「ダブル断熱」とは何か?
まずは、断熱工法の基本について整理しましょう。木造住宅の断熱方法は、大きく分けて2種類あります。
1. 充填断熱(内断熱)
日本の住宅で最も一般的な工法です。
柱と柱の間に、グラスウールなどの断熱材を詰め込みます。
壁の中に断熱材を入れるため、部屋の広さや外観に影響を与えず、コストパフォーマンスに優れています。
リアワークスを含め、多くの工務店が標準採用している信頼性の高い工法です。
2. 外張り断熱(外断熱)
柱の外側から、家全体を断熱材ですっぽりと包み込む工法です。
柱などの構造材が外気に触れにくいため、「ヒートブリッジ(熱橋)」と呼ばれる熱の逃げ道ができにくいメリットがあります。
3. ダブル断熱(付加断熱)
上記の「充填断熱」と「外張り断熱」を両方行うことを指します。別名「付加断熱」とも呼ばれます。
壁の中にも断熱材を詰め、さらに外側からも断熱材で包むため、当然ながら断熱性能は非常に高くなります。
例えるなら、「ダウンジャケット(外断熱)の下に、厚手のセーター(充填断熱)を着込んでいる状態」です。
非常に暖かいのは間違いありません。
なぜ今、ダブル断熱が注目されているのか?
これには、国の「省エネ基準」の改正が大きく関係しています。
2025年4月からの「省エネ基準適合義務化」
2025年4月以降に建てる新築住宅は、国が定めた「省エネ基準」をクリアすることが義務付けられます。
さらに、2030年にはその基準が「ZEH(ゼッチ)水準」という、より高いレベルに引き上げられる予定です。
これに伴い、住宅の断熱性能を示す「断熱等級」も、これまでの最高等級だった「等級4」の上に、
5、6、7という上位等級が新設されました。
「等級6・7」を目指すにはダブル断熱が必要
断熱等級の目安は以下の通りです。
・等級4:これまでの基準(冬は少し寒い)
・等級5:ZEH水準(今のリアワークスの標準的な性能)
・等級6・7:世界基準の超高性能
この「等級6」や「等級7」といった超高性能を目指す場合、壁の厚みに限界がある通常の断熱(充填断熱)だけではクリアするのが難しく、ダブル断熱が必要になるケースが多いのです。
これが、「これからはダブル断熱の時代だ」と言われている背景です。
ダブル断熱のメリットとデメリット
では、すべての家をダブル断熱にすべきかというと、必ずしもそうとは言い切れません。
メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解する必要があります。
【メリット】圧倒的な保温性と結露防止
・断熱性能: 魔法瓶のように熱を逃がさないため、真冬でも少ない暖房エネルギーで暖かく過ごせます。
・結露リスクの低減: 外気の影響を受けにくいため、壁内結露(壁の中でカビが発生すること)のリスクを下げられます。
・防音効果: 壁が厚くなり断熱材も増えるため、遮音性が高まります。
【デメリット】コスト増と施工難易度
・建築コストが大幅に上がる: 断熱材の量が2倍になり、施工の手間も増えるため、建築費用は高額になります。
・施工難易度が高い: 外側に断熱材を貼る分、外壁が重くなり、それを支えるための特殊なビス打ちなど
高度な技術が必要です。
・敷地条件を選ぶ: 壁が厚くなる分、狭小地では居住スペースや隣地との境界に影響が出ることがあります。
リアワークスの考え:工法よりも「職人の腕」が断熱を決める
弊社リアワークスでは、現時点ではダブル断熱を標準仕様とはしていません(もちろん、将来的には取り入れていく準備は進めています)。
なぜなら、「現在の基準(等級5程度)であれば、通常の充填断熱で十分に快適な家が作れるから」です。
どんな良い断熱材も「隙間」があれば台無し
ここで皆様に一番お伝えしたいのは、「どんなにハイスペックな工法(ダブル断熱)を採用しても、施工が雑なら意味がない」という事実です。
いくら分厚いダウンジャケットを着ていても、前のファスナーが開いていたら寒いのと同じです。
断熱工事で最も重要なのは、「隙間なく、ビッシリと施工すること」。これに尽きます。
しかし、建設業界では知識や経験の浅い職人が施工すると、コンセント周りや筋交い(すじかい)の部分に隙間ができがちです。
ダブル断熱のような複雑な工法になればなるほど、この施工ミスのリスクは高まります。
自社職人だからできる「見えない場所」への責任
リアワークスには、下請けに丸投げせず、自社の社員大工が施工するという強みがあります。
私たちは、ダブル断熱という「ハイスペックな工法」に頼る前に、まずは基本の充填断熱を「日本一丁寧に施工する」ことにこだわっています。
・断熱材が潰れないよう、ふんわりと均一に入れる
・コンセントボックスの裏側まで隙間なく埋める
・気密シートをシワなく貼り合わせる
こうした当たり前のことを徹底するだけで、家の暖かさは劇的に変わります。
そして、中間マージンをカットした適正価格でご提供できるため、コストパフォーマンスの面でもお客様にメリットがあると考えています。
まとめ:流行に流されず、自分たちに合った断熱選びを
今後の法改正を見据えれば、ダブル断熱は確かに有効な選択肢の一つであり、私たちもその技術の導入に向けて研究を続けています。
しかし、「ダブル断熱じゃないからダメな家」ということは決してありません。
大切なのは、「そこまでのスペックが今の自分たちの暮らしや予算に本当に必要か?」を冷静に判断することです。
・予算をかけてでも、最高等級(等級6・7)の性能が欲しい → ダブル断熱を検討
・予算を抑えつつ、年中快適で光熱費も安い家(等級5・ZEH水準)が欲しい → 施工精度の高い充填断熱がおすすめ
もし、断熱材選びや法改正のことで迷われているなら、ぜひ一度リアワークスにご相談ください。
私たちは現場を知り尽くしたプロとして、お客様の予算と将来設計にベストな断熱プランをご提案いたします。
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